きょうから話せる!にほんごだいじょうぶ
「コミュニケーション積み上げ型学習」で日本語を身につける、タスク中心の実践型初級テキスト。
本書では、どのユニットも初めから日本語を使って実際に何かをする活動=「タスク」を行い、コミュニケーションを積み上げていくことで学習を進めます。文型重視のシラバスにとらわれない、学習者の意識の流れに沿う柔軟な文型導入によって、短期間で日本語の運用力を養成。「クラスで勉強した日本語が実際の生活場面で使えない」という学習者の悩みに応える教材です。-
きょうから話せる! にほんご だいじょうぶ[Book 1]
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きょうから話せる!にほんご だいじょうぶ[Book 2]
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きょうから話せる! にほんご だいじょうぶ[Book 1]教師用ガイド
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きょうから話せる!にほんご だいじょうぶ[Book 2]教師用ガイド
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著者に聞く!「コミュニケーション積み上げ型学習」って何?
著者の梶川 明子先生(サンアカデミー日本語センター)に教材の特徴をお聞きしました。
「コミュニケーション積み上げ型学習」とは?
『だいじょうぶ』の一番の特徴は、「コミュニケーション積み上げ型学習」です。これは、日本語を使って実際に何かをする活動(=タスク)を通して、コミュニケーションを重ねながら段階を追って学習していく方法です。
最終タスク「私の旅行プラン」では、教師が用意した実際の旅行パンフレットを見ながら、「どこですか」「ここからどのくらいですか」「なんで いきますか」といった自然なやりとりを先生やクラスメイトと行い、旅行プランを作って発表します。
学習者の思考の流れに沿った学習シラバス
「コミュニケーション積み上げ型学習」で最も大事なことは、学習者の思考の流れを妨げないことです。例えば、一般的な文法シラバスの教材は「行く」「来る」「帰る」を一緒に扱いますが、先ほどの例に出したユニット5では、タスクの中で「来る」を扱いません。旅行のプランを立てているときに、急に友達が遊びに来たり、ご両親が来たりするのは不自然だからです。
また、自己紹介の場面で、「Nです」「Nじゃないです」をセットで学ぶテキストは多いと思いますが、『だいじょうぶ』のユニット1(自己紹介)では否定文を扱いません。これも、初めて会った人に「私は学生じゃありません」「インド人じゃありません」などと言うのは自然な流れではないためです。
このように、『だいじょうぶ』では、学習者の自然な思考の流れに沿って適切なタイミングで文型や表現を導入することを重視しています。言い換えると「学習者の心の動いた先に、必要な日本語が用意されている」というプロセスを重視しているのです。その結果、タスクを行う間、学習者の注意は文法や言葉ではなくコミュニケーションそのものに向くようになります。これを積み上げていくことで、実際の場面でミュニケーションできる力を短い期間で無理なく身につけることができるのです。
文法への目線
『だいじょうぶ』では、文法的な知識も随所で示します。『だいじょうぶ』での学習を終えた後、中級へと日本語力を伸ばしていくための土台となるからです。各ユニットの最後で文法知識をまとめているほか、例えばユニット5ではタスクで扱わない「来る」について別の文法コーナーで触れています。また、各ユニットには「リズム・イントネーション」という発音練習がありますが、実はこの練習のもう一つの目的は文法練習です。学習者は自然で美しい日本語を目指して発音練習を繰り返すうちに、知らず知らず正確な文を身につけることになります。
『だいじょうぶ』は、教室内であってもできるだけ本物に近いコミュニケーションを体験しながら、短い期間で楽しく日本語が身につくよう、さまざまな工夫を詰め込んで作った教材です。学習者だけでなく、先生方にも『だいじょうぶ』のクラスをきっと楽しんでいただけることと思います。
本冊のタスクのほかにも、巻末や別冊にストラテジーとして使える表現集や役に立つ単語集、ひらがな・カタカナドリルや漢字ドリル、文法の自習用シートなどを盛り込んでいますので、総合的に日本語の基本を学ぶことができるでしょう。
学生、社会人問わず、実際の場面ですぐに日本語が必要な方々にぜひ使っていただければ幸いです。